父親の想い出②

小学4年の家庭訪問での事です


家庭訪問の、日にちなのか時間なのか勘違いしたらしく

先生が到着したときには、店で仕事をしている父しかいませんでした

父は母もいないし、ボイラーを途中で消せないからとお詫びしてアイロン掛けしながら

お話する事になり、私は焦りながら隣の部屋で盗み聞きしていました


先生は、「真希子さんには、もう少し活発になってほしい。お友達とは楽しく話している

ようだが、全体的にみると大人しい」と

私は、やっぱりな・・・って

すると父はほんの少しムッとした感じで、「大人しいのは悪い事ですか?うちでは女の子は

女の子らしく優しい子に育って欲しいというのが教育方針です。親からみて娘は良い子に

育っています」と


泣きたい気持ちが、グッと喉に押し寄せたのを覚えています

自分を肯定してもらえると、ものすごく安心するんです

子供頃なら親にだけでも充分かもしれない


家庭訪問が終わり、父の顔を見上げたら いつものちょっとひょうきんな優しい笑顔でした

あの時私が聞いているのを父は分かっていたんだと、今では思います

そんな父に感謝の気持ちがたくさんあるのに


父の亡くなる前の数年、後悔しかありません

少し私にとって辛い話ですが、また書いていこうと思います






たんぽぽ

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